現在のインプラント治療は、様々なテクニックが開発され、条件の良くない患者様にも余程のケースを除いて、手術が提供出来るようになりました。
現在のインプラント治療は、様々なテクニックが開発され、条件の良くない患者様にも余程のケースを除いて、手術が提供出来るようになりました。
リッジエキスパンジョンテクニックや、ボーンスプレッダーテクニックという方法を用いて、骨幅を広げて埋入します。
左下大臼歯2本が欠損しており、骨幅が極端に狭くなっています。
ピエゾ・サージェリーで骨に深さ10mm程の溝を入れます。
ボーンスプレッダーで少しずつ骨幅を広げてインプラントの埋入窩を形成します。
細い骨にも骨造成なしで埋入できます。
リスクとしては、ますます正しい位置へのドリリングが必要となり、やはり手術用ガイドの使用が必須となります。
正しく施術されなければ、冠の不具合からインプラント周囲炎の副作用が出る可能性があります。
費用はインプラント治療費に含まれ、治療期間は骨造成を必要としなかったため、2ヶ月余りで終了しました。
G.B.R.(骨造成)というテクニックを用い、自家骨移植や骨補填材を用いて骨を作っていきます。
歯根破折で歯を失った場合、大きな骨欠損を伴う事が多くあります。
ピエゾ・サージェリーとボーンスプレッダーを用い、細い骨を裂開させない様に広げます。
裂開させず、内側の骨壁を外側に広げ埋入できましたが、骨壁が薄く、将来的な吸収が予想されます。
骨補填剤とメンブレンという特殊な膜を用い、骨を造成します。
リスクとしては、骨造成を要する場合、術後に腫れが出て、状況や体質によっては皮下出血(青タン)が出ることもあります。腫れは1週間以内に引きますが、皮下出血は2~3週間続くこともあります。
副作用としては、感染により骨ができないことが挙げられます。
ただし、現在ではソーセージ・テクニックという方法により、低侵襲でリスクの少ない方法を用いています。
費用はこのケースではインプラント埋入と同時にできたため、材料費2万6千円を別途に頂戴し、治療期間は骨が固まるのに6ヶ月を要したため、終了まで8ヶ月かかりました。
かなり大きな骨欠損が存在し、埋入する骨がほとんどありません。
下顎から骨をブロックで採取します。
移植骨をスクリューで固定し、骨補填材とメンブレンを併用し、骨を造成します。
リスク、副作用としては、お口の中の別の部位から移植骨を採取せねばならず、創が2ヶ所になります。
そのぶん、術後の侵襲は大きくなり、感染にはより注意を払わねばなりません。
ただし、先述したソーセージ・テクニックにより、骨移植が必要となるケースは少なくなっています。
費用は、このケースもインプラント埋入と同時にできましたので、材料費2万6千円を別途に頂戴し、治療期間は8ヶ月を要しました。
上顎洞という空洞が大き過ぎて、骨の厚みが乏しい場合があります。
そんな場合は、ソケットリフト,サイナスリフトテクニックという方法を用い、上顎洞を安全に拳上して骨の厚みを作って埋入します。
【ソケットリフト】
オステオトームという器具で、上顎洞の壁を持ち上げます。
【サイナスリフト】
上顎洞が大きく、埋入する骨がほとんどありません。
サイナスリフトを行い、骨の厚みを作って埋入します。
リスクとしては、慎重に施術しないと上顎洞粘膜の穿孔をおこす可能性があります。
その場合、上顎洞炎に至るという副作用もあり、熟練を要する処置です。
最近では、クレスタル・アプローチという方法が開発され、低侵襲で上顎洞内の骨造成が可能になりました。
残存骨が3mm以上の場合~インプラント埋入と同時にできるケースが多く、その場合は材料費のみ4万円を別途に頂戴し、治療期間は5ヶ月程度です。
残存骨が3mm未満のケース~まずは上顎洞挙上術のみの手術が必要となり、費用は15万円、治療期間は、骨が固まるまで6~8ヶ月待ってからのインプラント埋入となりますので、1年に及ぶとお考え下さい。